レモンのひとりごと

1人暮らしのひきこもりなアウトドア。旅、キャンプ、アニメ、小説、料理、ジャスミン茶、鶏の唐揚げが好き。

旅行にカメラはいらない

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わかーる、わかるよ、きみの気持ち。せっかく旅行に行くのだから綺麗な景色を写真に収めて、おしゃれな写真を撮ってインスタでちやほやされたい、その気持ち。

 

ぶっちゃけわかる。でも、旅行にはカメラは置いていけ。

 

写真を撮るという行為は、旅行を体験するという行為を捨てている可能性が高い。

 

写真を撮ることが目的ならいいのだが、旅行を自分にとって大事な記憶にしたいなら、カメラは家に置いて、旅先で感じる全てを五感に記憶するのだ。 

 

例えば、世界が誇るカンボジアアンコールワットに行ったとしよう。

 

カメラあり

壮観な遺跡に心は躍り、カメラ片手に遺跡めがけて走り出し、どんな構図で撮れば綺麗に撮れるか考え、ファインダー越しに何度も何度も有名な遺跡を追いかける。

 

日差しは暑いが、いまは観光客が少ないから絶好の撮影タイミングだと言わんばかりにシャッターを切る。

 

遺跡をバックにインスタ用の洒落た写真を撮るために、遺跡にもたれかかり、気に入った写真が撮れるまで撮り直しを行う。

 

夕日が沈む頃には、絶景が見えるというポイントで人混みに揉まれながら陣取りし、色彩が綺麗に投影できるように何度も設定を微調整しながら、赤紫色に輝く綺麗な夕日が沈むアンコールワットを写真に収めることに成功。

 

宿に戻って、ローカルの食事をとりながら、「いやあ、いい写真が撮れたね」なんていいながらデータを見る。

 

何年も経ってからテレビの特集でアンコールワットが流れた時、当時の旅行のことが思い出されるだろう。

 

テレビには自分の手元にある写真よりも綺麗なアンコールワットが映し出される。ファインダー越しで遺跡を追いかけていた旅行者はきっと、アンコールワット行った事実だけしか思い出さない。

 

 

カメラなし

壮観な遺跡に心は躍り、ゆっくりとその遺跡1つ1つを探索してく。

 

感性が刺激されるままに、気になる遺跡を探検し、人がいない、静かなお気に入りの場所が見つかれば、腰をかけてそっと目を閉じてみる。

 

遺跡が盾となりできた日陰は涼しく、背中には遺跡のひんやりとした温度を感じ、耳をすませば鳥の鳴き声も聴こえ、手を這いずる小さな虫の感触にくすぐったさを覚え、思いっきり息を吸い込めば、土の匂いがする。

 

目を開けば眩しい太陽と、目の前には1,000年近く前に建てられた遺跡に圧倒される。

 

夕日が沈む頃には、決して絶景とはいえないが、そこには自分しかいない空間で、じっと夕日が沈むのを眺め、地平線に消えたあとも、余韻を感じながら暗くなるまで思いを巡らせる。

 

ゆっくりと宿に戻り、ローカルの食事をとりながら、静かに遺跡のことを思い出す。

 

何年も経ってからテレビの特集でアンコールワットが流れた時、当時の旅行のことが思い出されるだろう。

 

 

カメラを置いていった旅行者はきっと思い出すだろう。アンコールワットで感じたことや、目の前いっぱいに広がる壮観な遺跡、土の冷たい感触、現地の蒸し暑さや、独特の匂い、太陽が地平線に沈む瞬間の美しさを。

 

 

まとめ

そういうことなのだ。

 

仲間との楽しい会話を、人生を変えるかもしれないほどの景色を、その土地の匂いを、動物の声を、身体全身で感じて失わないように。

 

以上